SalesforceのメジャーアップデートSummer’23が本番環境は6月11日にリリースされました。
弊社はSalesforceの導入支援としてSalesforce環境の構築を主に担当していますので、多くのリリース内容から環境構築を行う際に役立ちそうなリリースをピックアップしてみました。
Summer’23のリリースノートはこちらです。
ピックアップしたリリース
クリックでの項目の変更の取り消し
プロファイルではなく権限セットでの項目の項目レベルセキュリティの設定
モバイルユーザへの動的フォーム環境の提供
項目セクションの項目の横揃え
カスタム住所項目の機能の追加
Lightning Experience での [敬称] 選択リスト値の導入
Salesforce ファイルへの公開リンクのパスワードまたは有効期限の設定
より多くのダッシュボード検索条件を使用してビューの焦点を絞る
不可になった新規プロセスの作成
クリックでの項目の変更の取り消し
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これまでは項目の内容を変更しフォーカスを外すことで変更されたと判定されていましたが、項目の内容を変更したタイミングで変更されたと判定されるようになるようです。
プロファイルではなく権限セットでの項目の項目レベルセキュリティの設定
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Winter '23でベータリリースされていた権限セットでの項目レベルセキュリティ設定が正式リリースとなるようです。
以前までは各項目の項目レベルセキュリティはプロファイル単位での設定でしたが、権限セット単位での項目レベルセキュリティ設定が可能となります。
モバイルユーザへの動的フォーム環境の提供
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動的フォームによるLightning レコードページの制御はデスクトップのみで利用可能でしたが、モバイルでも利用可能となるようです。
ただしSummer ‘23ではベータリリースのため、導入にはお客様の同意を得ておくことが重要になります。
項目セクションの項目の横揃え
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動的フォームで項目セクションコンポーネントを構成する際に、表示する高さが異なる項目を左右に配置した場合でも列の位置が合うように表示することが可能となる設定が追加されます。
これまで上に詰めて表示されて見づらくなる場合がありましたが、この設定で回避出来るようになります。
カスタム住所項目の機能の追加
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Winter '23で追加されたカスタム住所項目ですが、Summer ‘23ではSalesforce からのバックアップデータのエクスポート、Lightning アプリケーションビルダー等に対応されるようです。
注意点としてはカスタム住所項目については「住所の一括更新」の適用外という点です。
Lightning Experience での [敬称] 選択リスト値の導入
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「敬称」の選択リスト値がLightning Experienceで管理可能となるようです。
これまではSalesforce Classic環境に変更しないと対応できなかったので、その手間が省けることになりますね。
Salesforce ファイルへの公開リンクのパスワードまたは有効期限の設定
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Salesforce上で管理しているファイルを共有する公開リンクを作成する際に、有効期限やパスワードの設定が可能となるようです。
このリリースによりファイルが公開されたままとなるセキュリティ上の懸念事項が緩和されるものと思われます。
より多くのダッシュボード検索条件を使用してビューの焦点を絞る
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ダッシュボードの検索条件の設定が現在の3つから5つに変更されるようです。
これで、3つの検索条件では対応できないためにダッシュボードを分けて管理するようなパターンでも1つのダッシュボードで対応できるようになるかもしれません。
不可になった新規プロセスの作成
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以前からフローへの移行が進められてきましたが、ついにプロセスビルダーの新規作成が出来なくなってしまいます。
既存のプロセスに関しては有効化、無効化、編集が可能のため、すぐに全てのプロセスをフローに移行しなくても問題にはなりませんが、徐々にでもフローへの移行を進めておくのが良いかと思います。
今回はSalesforce環境の構築に役立ちそうなリリースをピックアップしましたが、その他にもAnalyticsやAPEX、SOQLなどの開発部分に関する機能のリリースもありますので、Summer’23のリリースノートを確認してみると新しい発見があるかもしれませんね。
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